「うわぁっ。桜満開でキレイ!
校舎もキレーイ!高校ってすごーい!」
「海音はしゃぎすぎ。
恥ずかしいからやめてよね。」
「ごめん、冴夏。
だって……ついにりっくんと同じ高校に
通えるんだもん。」
「幼稚園から中学までも一緒だったじゃな
い……。」
「でもりっくんが卒業してから1年間離れ
てたし……。」
冴夏が呆れた顔でため息をつく。
この顔中学に入学したときにもしてたな…。
「海音ー!冴夏ー!」
声のする方を見ると校舎の2階からりっく
んが笑顔で手をふっていた。
「りっくーん!」
そう叫んで思いっきり手をふりかえす。
「こら!
学校ではその呼び方やめろって。
これ言うのもう7年目!!」