「凜おはよっ!」


「おはよー。」


朝、



親友のメイと下駄箱で会い、他愛も無い話しをしながらC組の教室へ行く。



教室へ行くまでに他の友達に「おはよう」と声をかけられながら。



ここまでなら普通の女子高生だろう。




だけど私には、他の女の子と違うところがある。



「あっ。」



見知らぬ女の子の嬉しそうな声。




「やっときたぁ」
「おっそ〜い!!」




私たちの周りにいた女の子が次々と下駄箱の方へ向かう。




そこにいるのは大嫌いなアイツ。




「おはよー!あれ、美香香水変えた?」




「わかる?昨日新しいの買ってつけたんだー。似合う?」




「めっちゃいい匂いじゃーん。すげぇ似合ってる!」





なんていいながら、女の子の肩に顔を埋めてる。




セクハラすんな。気持ち悪い。




「え〜美香だけじゃなくてあたしのにも気づいてよ〜」




「気づいてるってメイク変えたっしょ?」



「さっすが!秋メイクだよ〜〜」




「今までのもいいけどこっちもかわいいよ」




「隆ホント女心わかってるよね〜」




「まじで?んなこと初めて言われたわw」




おい。お前絶対確信犯だろ。




心の中で水原 隆(ミズハラ リュウ)へのツッコミを入れる。




睨みながら。




「「!」」



あ、ヤバい。



目が合っー




「キリンちゃーんおはよー!!」


希 凜(ノゾミ リン)なのに今までの男の子達みたいに名前で遊んでバカにしてくる。




「死ね!」





私はそんな言葉を吐いてC組に入っていった。