『ふぁ~あ。暇~。』

そう大きなあくびをしながら、ふっと窓の外を見た。
目に飛び込んできたのは、屋上に立っている女の姿。今にも飛び降りそうだった。

『何やってんだよ!!』

俺は、衝動的に走り出した。
そして、屋上のドアを開けようとしたが鍵がかかっていた。

『くそっ!』

俺はおもいっきりドアを蹴り、鍵を壊して入り、女を後ろ向きに引っ張った。
そして、二人とも後ろ向きに転がった。

『いたたた、ちょっと!何すんのよ!』
『お前、バカだろ!何してんだよ!』
『君には関係ないでしょ!?』

まぁ、確かに関係ない、な。
あれ?そういや、こいつ結構有名だったよな。学校1の美少女って。
確かに、可愛いな。
なんか、気になる。




それが出会ったきっかけ。
そして、俺は屋上のドアを開けた。

「明日菜!!」
「…何で、来たのよ。」

明日菜は、悲しそうな顔をしていた。
触れたら、今にでも壊れてしまいそうで、
なんて声をかけたらいいか迷った。

「あす、な…」
「何で来たの。」
「お前、死ぬつもりなんだろ?」

明日菜は黙って前をむいた。
あぁ、もう!!

「お前見てると、ほっとけねーんだよ。」