ーヒュオオオ
私は今、屋上に立っている。
いや、正確には屋上から飛び降りようとしている。
「…結構高いな」
でも、こっから飛び降りたら死ねるよね。
よしっ!じゃあ皆さん、出会ったばかりだけどさようなら!!
私は足を一歩前に出した。
すると、突然後ろから引っ張られ後ろ向きに転がった。
「いたたた、ちょっと!何すんのよ!」
「お前バカだろ!何してんだよ!!」
「君には関係ないでしょ!?」
私を引っ張った人は、同じクラスの男子。
確か…青城くん?
「はぁ、何でいるの?今授業中でしょ?」
「何でって、あそこからあんたが見えたから急いで来た。」
そう言って、青城君は資料室を指差した。
「何で資料室何かに?」
「サボり」
ははっ、だろーな。
「てゆうか、私が死んでも君には関係ないじゃん」
「あぁ、そうだな」
じゃあ何で来たんだ。
「でも、何でだろうな、体が勝手に動いた。」
青城君は、頬を少し赤くして視線をそらした。
は?何だそれ。わけわかんない。
「はぁ…」
「はい、ため息つかない」
そう私の口に人差し指をあてた。
私の顔は、一気に赤くなった。
「い、いいでしょ!?別に関係ないじゃん!」
「ため息ついたら、幸せ逃げるぞ?」
「いいよ、別に。幸せなんてないし」
あ、やばっ。つい口が滑って!
「なん…」
「はーい!教室戻ろうねー!!じゃあ私はトイレ行ってくるから!!」
青城君の言葉を遮って、私は背中を押してトイレにダッシュした。
「あ、おい!」
何か言われたけど、無視した。

