「うーん」
「あっ、起きたか?」

……え

「なななな、なんで!?」
「泣きつかれて寝てたんだよ」
「お、王子!?」

なんで!?

「おっ、俺の事知ってるんだ?」
「え、まぁ、同級生だし」
「姫に知っててもらえて、嬉しいなぁ」
「ひ、姫!?」

そ、そういやぁ、なんかそんなあだ名つけられたっけ。
恥ずかしいからやめてほしいけどね。

「なぁ、明日菜。お前なんでイジメられてんの?」
「それは…」
「言いたくなかったらいいんだよ?調べるから」

調べるって、なんか怖いな。

「私もよくわかってないの。一回、髪をおろして行ったら、調子のんなよって言われてからイジメられてるの。」

ほんと、目的は何なのよ。

「…じゃあ、行ってくるね」
「あぁ、頼んだ」

本当に調べるんだ…。

「ねぇ、何でそこまでしてくれるの?」
「べつに、理由はない。ただ、ほっとけねーから。」

っ……。


「じゃ、俺は寝ます。」

そう言って、青城君は私の膝に頭をのせた。

「ちょ、何して…」
「お前も俺の肩で寝てたけど?」
「あ、あれはわざとじゃ…」
「おやすみー」

なんだか、ずっと青城君のペースなんだけど。

「はぁ、君のせいだよ」

君のせいで、今日も死ねなかった。