普通なお嬢様の極秘恋愛

「だから、やめてあげて下さい」

翔護が来て、また安達君の手を払ってくれた。

ほっと胸をなでおろす。
良かった、大好きな彼氏の前で他の男の子に手を握られたままだなんて、耐えれなかった。
凄く嫌だもん。

「またお前か」

「キミ、随分と強引なんですね？」

「お前、なんなの？
ただの友達なんだろ？　関係なくね？」

「僕は森下です。
上間さんの家の近くに住んでいて……。
家族ぐるみで仲が良よくさせてもらってます。
なので、困っていると放っておけません」

近くと言うか何と言うか……。
広いお屋敷の敷地内に造られている、本邸の離れ。
お手伝いさん達の住む、共同住居に翔護は住んでいる。