「お嬢様が森下君に対する大好きな気持ちが、よ~く、伝わりましたわ。
森下君、良かったわねぇ、想われてて」

あ、そっか……。
そう言われると恥ずかしい……。

わたしは隣で赤くなる翔護以上に赤くなってしまったであろう顔を、パタパタと右手で仰いだ。

「しゅ、宿題少しでも進めときたいし、明日の準備もあるから……!
凛、田中さん、先に下がらせてもらいますね!」

翔護はさっと立ち上がって、リビングを出て行った。

「あ、翔護っ……」

「お嬢様、放っておいておやりなさいな。
色々整理したいのですわ。

また、明日の朝には会えますし」

「……そうですね」

わたしは田中さんと談笑しながら紅茶とクッキーを平らげて、それから部屋に戻った。