普通なお嬢様の極秘恋愛

……し、知らなかったなぁ。

それでわたしにお洒落とお化粧するように言ってたんだね?
サプライズ的なことなのかな?

「じゃ、明日からの新学期の準備もあるし。
そろそろ帰ろうか」

「え……」

携帯をバックにしまう花歩ちゃんに、立ち上がる翔護と安達君。

もう帰るの?
もっと翔護と一緒にいたいのに……!

「凛、今日は親父さんが帰ってくるらしいぞ?
凛に話があるとか何とかで。
さ、帰ろうぜ」

ここで別れたら、また翔護に会えなくなるんじゃ……?
折角会えたのに、もう別れたくないのに……!

ぎゅっと膝の上で拳を握る。

「ほら、凛」

座ったまま立ち上がらないわたしに、翔護が優しく手を差し伸べてくれた。
仕方なく、のろのろとその手を借りて立ち上がる。