普通なお嬢様の極秘恋愛

思わず抱きついた。

繋いだ手をそのままに、もう片方の腕を彼の首に絡ませて、彼の胸に顔を埋める。

「わっ! う、うん、喜んで貰えて良かった」

「で! 俺がボディーガードなのも、今日までだからな」

突然のことに驚いたらしい翔護の戸惑った声と、安達君の舌打ちが聞こえた。

今日の安達君、よく舌打ちするなぁ……。

「はい、凛ちゃん」

「あれ? ありがとう」

翔護に抱きついた時に飛んでいってしまったらしい帽子を、花歩ちゃんが拾ってきてくれた。
気づかなかったなぁ……。
わたしは翔護から体を離して、花歩ちゃんから帽子を受け取った。

「凛ちゃん、撮るよ~」

「え?」

両手で帽子のつばを掴んでかぶり直していると、目の前から声がかけられた。

「あ、今の表情可愛い!
よし、と。いい感じに撮れた~!」

携帯の画面を確認しながらキャッキャとはしゃぐ花歩ちゃん。