普通なお嬢様の極秘恋愛

学校でまでお嬢様なんて、そう言うの嫌なの……。

本当は、学校でもお嬢様とお手伝いさんでいなきゃいけないことも、恋人同士だって事がばれちゃいけないことも、分かってる。

だけどお願い、せめて友達として、傍にいてほしい。

翔護、分かって……?

「……分かりました、上間さん。
僕に出来ることはなんでもしますからね。
では、行きましょう」

「うん! ありがとう!」

翔護は、わたしの気持ちを汲んでくれた。
やっぱり思いやりがあって優しいな。
大好き。
いつか堂々と、一緒にいれる日がくるといいな。

わたしと翔護に、また秘密が出来た。

お屋敷の中では、お嬢様とお手伝いさん。
凛お嬢様と、「私」が一人称の翔護。

2人っきりの時は、恋人同士。
凛と、「俺」が一人称な翔護。

学校では、普通の同級生。
上間さんと、「僕」が一人称な森下君。

秘密にしなくちゃいけないことは悲しいけど、きっと翔護となら、頑張れる。
わたし達は、また歩き出して、新しい学校生活への門をくぐった。