安達君には「女子同士で話したいから」と告げて遠慮してもらい、中堂さんと一緒に一旦帰ってもらった。

一度家出をしたからか散々心配されたけど、どうにか分かってもらった。
花歩ちゃんの「わたしがちゃんと見てるから」って自信満々な一言が大きかったと思う。

「で? 詳しく聞かせてもらいましょうか?」

「……花歩ちゃん、目が怖い……」

席について注文を終えた途端、花歩ちゃんがじっとこちらを見つめてきた。
見たことない程の強い目力に一瞬たじろいだ。

「当たり前でしょ!
親友に連絡の一つも寄越さないで! 

しかも森下君もいなくなったって言うし!
野良犬安達君連れてるし!」

「う、うん」