「大丈夫ですよ、お父様が見張ってるわけでもないですし。
わたし達3人が黙っていれば、バレないです。
それに、最近ずっと動いてなかったから、少くらい歩かなくっちゃ、ね?」

翔護もいるから、大丈夫、心配しないで下さいね?
わたしは中堂さんに必至に訴えた。

「はぁ……。
お嬢様がそこまでおっしゃるのでしたら、そう致しましょう。
お嬢様、森下君、旦那様におっしゃってはいけませんよ?」

中堂さんは渋々ながらも、納得してくれた。

前は歩くのが普通だったのに。
朝5分歩きたいだけで、ここまで言わなくちゃいけないなんて……。
高校初日から、先が思いやられる。