普通なお嬢様の極秘恋愛

「さぁ? どうなるんでしょうね?」

更にぎりぎりと締め上げられるお父様の腕。
そろそろ、止めないと……。
ハッとして、声をかけようとしたときだった。

「いた、痛い!!
わかった、分かったから!!
離せ、森下!!

腕がないと、作品が作れない!!
大事な商売道具なんだ、もういたぶってくれるな!!」

その言葉に、翔護は目を細くして、お父様の腕を離した。

「凛の婚約話、断ってくれますね?」

「あ、ああ……。
分かった……」

腕をさすりながら、渋々と言ったように返事をするお父様。
翔護はまだじっとお父様を見つめている。

なんだ、腕を少し締め上げたなら、婚約話なんてなくなっちゃうんだ?

だったら翔護に早くこうしてもらうべきだったのかも。