きっとわたしのために、また頭を下げてくれたのだろう……。
わたしがしっかりしないと、と思えば思うほど、翔護に迷惑をかけている気がする。

「……はい、じゃあご迷惑をかけないように、無理のない程度に頑張らさせて頂きます」

優しい瀬田さんの笑顔を布団の中から見上げながら、翔護を想う。
温かくて優しい、わたしを守ってくれる人……。

「ほら、目を閉じて。
今日はゆっくり休んでね」

頭を撫でられて、言われた通りに目を閉じる。

瀬田さんが静かに立ち上がり、電気を消して部屋を出て行く気配を感じながら、わたしはゆっくりと眠りへ落ちていった。