「おばあさんが勢いよくこっちに向かって来るんだけど……？」

見ると、走ってくる小柄な着物姿のおばあさん。
以前会ったまんまだ。

相変わらず元気だなぁ。

わたしは手を振った。

「おばぁちゃーーん！」

「凛ちゃんっ？！
わぁ、本当に凛ちゃんじゃっ！
まぁまぁ、よぅ来たのぉ！」

おばぁちゃんはわたしの前で立ち止まり、小さな両手でわたしの頬を包んだ。

「どのくらいぶりかのぉ……。
嬉しいのぉ！

可愛い可愛い孫が、この婆をサプライズ訪問とはっ！」

よかった、さっきの女性、一応伝えてくれたんだ……。
わたしはほっと胸をなでおろして、さっきの女性に感謝した。

それにしてもおばあちゃん、少し興奮気味だ。
わたしは苦笑いを浮かべた。