普通なお嬢様の極秘恋愛

「お嬢様、お帰りなさいませ。森下君もお疲れ様」

中堂さんがいつものように車のドアを開けながら、声をかけてくれた。
それに返事をしつつ、翔護の様子を伺う。

わたしが車に乗り込むのを確認して、それから何やら中堂さんと立ち話をしている。

いつもと違うようには見えないけど、無理をしているのかな?

「お待たせ致しました、お嬢様。参りましょう」

立ち話をしていた二人が乗り込んで、車は動き出した。

翔護はわたしに断りを入れて、隣で電話をかけ始めた。

「あ、田中さんですか? すみません、森下ですが……」

電話の相手は田中さんらしい。
今日はお泊まり会があるからその支度のことと、風邪を引いたので週末休みたい、と伝えていた。