だけど、もし。 翔が、紗奈ちゃんじゃなくてわざわざ私を選んでくれたのなら。 翔が、紗奈ちゃんじゃなくて、私と一緒にゴールしたいと思ったのなら。 そんなことあるわけないのに、期待してしまう自分がいる。 それはたぶん、今日はいつもできない会話を翔としたり、今もずっと繋ぎつづけている手が私を思い込ませているのだと思う。 「それは・・・・・・」 そう言った後、翔がそれ以上言葉を続けることはなかった。