「……萌愛、来て」 翔の顔を見つめたまま動かない私を見かねて、翔はもう一度私の名前を呼んだ。 なんで翔は私の名前を呼ぶんだろう。 なんで翔は紗奈ちゃんじゃなくて私のところに来たんだろう。 翔が引いたお題はなんだったんだろう……。 疑問に思うことはいっぱいあるけど、今はただ、翔の言葉に頷くのが精一杯だった。 「……うん」 私が翔の言葉に頷くと、翔は満足そうに微笑んでから私の手を握ってそのまま引っ張って走り出す。