嫌い以外の返事が欲しい。



そーっと5組の教室を覗いてみる。


昼休みだから、皆それぞれ好きに過ごしてる。



「あ、いた」



ユウが指指す先には、近藤さん。


教室の後ろのほうで一人で、イヤホンを付けて音楽を聴いてる。



「で、どーすんだよ」


「うーん...やっぱりまずは告白だろ!」


「は?! 待て待て待て、早」


「行ってくる!!」


「話を聞け!!」



入ったことのない5組に足を踏み入れる。



「え、浅原くんじゃない? アレ」


「うっそ、かっこ良い!」



...何かものすごい視線が突き刺さってくる気がする。


それでも俺は、近藤さんの元へ足を止めずに歩いた。