学校を出て約10分。


なるべく口数を減らして、おとなしく振る舞いながら歩くのはだいぶ大変だった。


もう結構歩いたけど、近藤さんの家はどこだろ。


すると、その時。



「あれ」



近藤さんが指差した先には、赤い屋根に白い壁のお洒落な一軒家が。



「近藤さんの家ってあれ?」



黙って頷く近藤さん。


住んでる人が綺麗なら家も綺麗なのか...!!


感心する俺を置いて、近藤さんは家に入ろうとする。



「待って待って!!」



早いなー行動が。



「何」


「好きだよ、好き」


「あっそ」



相変わらずの塩対応。


でも言えたから満足。そして一緒に帰れたから大満足。


ってことで近藤さんも家に入ったし、家に帰ろう。