✱オレンジ✱


『キーンコーンカーンコーン…』

やーっと授業全部おわった。

もかは塾があるからホームルーム終了と同時に帰った。


私はもちろん図書室よってから屋上へ行く。

『夕陽先輩がいますように…』
そう願い本を借りるために図書室へ向かった。

図書室の前に紙が貼ってあった。

『本日の貸出はできません。』

「え…」

図書委員がいないなら仕方ない。
本は借りずに屋上にいこ。


「あれ?」
ドアが開いてる。
不思議に思ったけどすぐに確信した。
夕陽先輩だ、って。

あの後ろ姿は絶対、夕陽先輩だ。


今日もキラキラ輝く夕日が登っていた。
夕日と重なって輝きを増す、夕陽先輩。

「かっこいい…」


「ん?あ、めいちゃん!」

小声で言ったつもりなのに…
気づくなんてやっぱり夕陽先輩ってすごい。

「夕陽先輩、どうしてここにいるんですか?」

「敬語なんて堅苦しいことやめてよ、めいちゃん」

と言いながら夕陽先輩は微笑んでくれた。
そんな事言われても緊張で…

あー、どうしようと思いながらこの沈黙を破ったのは夕陽先輩だった。


「俺さ」

『なぁに?』
言葉にならない言葉を心にそっとしまった。

「ここに来ればお前に会えると思ったんだ」

「え…?」

い、今なんて?ここに来ればって私がここに来るのを待ってたってこと?

そう思うと急に恥ずかしくなった。
今の私、顔が赤いんだろうな。
自分でもよくわかる。

「俺、めいちゃん って呼んでるけどちゃん付けで呼ぶことなんて今まで無かった。」

「じ、じゃあなんで名前で…」

「名前で呼びたかったんだ。どうしても。でもいきなり名前呼び捨てなんておまえが困ると思ったから。」

「困らないよ!!全然困らない!!」

ハッ、私なに強気になってんだろ…
ほら、夕陽先輩ビックリした顔してる。失敗した…

泣きたい。いっそのこと気絶したいよ。

「ははっ、下向くなよ」

夕陽先輩やっぱり優しいな。
こんな私のこと気づかってくれるんだもん。

「私…夕陽先輩に助けられてます。」

「また敬語つかってる」

しまった。敬語が頭から抜けない。
いきなり敬語やめるなんてなれるまでに時間かかりそう。
でも夕陽先輩のため!頑張らなくちゃ。

「使ってないよっ」

って笑って言った。夕陽先輩も笑い返してくれた。


『はははっ』
『あははっ』

笑いが何分間も続いた。
笑顔が耐えることなくこのまま2人でずっと笑っていられたらいいな。

夕陽先輩、今どんな気持ちなんだろう。
同じ気持ちだったらいいのにな。