✱おはよう✱


「めいー、朝ごはんできたよー」

今日もこの一言で1日が始まった。

「はーい、今行くー!」

制服もスカート丈もリボンもバッチリOK
髪の毛もうまく巻けた。

『夕陽先輩に会えますように…』

心の中で願いながらイスに座った。

「いってきます」

「いってらっしゃい」

れんが学校へ向かった。
今日は1段と早くいえでたけどなんかあるのかな?

「めいも早くしなさい」

時計はもう7時を回っていた。

やばっ。早く行かなきゃ。

「いってきまーす!!」

『バタン』

玄関のドアをしめ私は学校へと向かった。
学校へはバスで通っている。

それにしてもまだ暑いな…
夏ももう終わったというのにまだ暑さが続いてる。


『プシュー…』

あっ。バスが来た。

私はいつもバスの一番後の端っこの席にすわる。

「あれ…」

いつも空いてるのに今日は誰ががもう先に座っていた。

仕方なく私はその反対側に座った。


「めーいちゃん、おはよう」

私にはこの声が誰かなんてすぐ分かった。
この声は夕陽先輩。

声のする方を向いた。

「おはようございます!」

私があいさつを返すと夕陽先輩は優しい笑顔を見せてくれた。

あれ、でもなんでこのバスに?
今まで見かけたことなかったのに。


「いつもこのバスに乗ってるんですか?」

思い切って聞いてみた。

「今日は寝坊しちゃって…ははっ」

可愛い。先輩でも寝坊しちゃうときあるんだ。

私ってこの笑顔に弱いんだよな…


そう思っているうちに学校に到着。

『あーあ。もっと一緒にいたかったな』
この気持ちは心の中にそっとしまった。


「じゃーまたね」

そう言って夕陽先輩は手を振りながら校舎に入っていった。

「はい」

返事をするだけで手を振り返すことは出来なかった…