✱放課後[夕陽side]✱
「お前はどーしていつもいつも……」
顧問の説教はいつもながくて真面目にきいてらんねー。
クソッ
こいつがこなきゃずっと一緒にいれたのに。
なーんて考えてみる。
そんなことしたらあいつが困るよな。
すげーあわててたもんなぁ…
それにオドオドしてたし。
「ははっ」
「おい!なにがおかしーんだ」
やーべ。
ついニヤケちった。
「もういい。早く部活に戻れ」
顧問も呆れた様子。
「へーい」
俺は仕方なく部活に戻った。
俺の親友。友輝がシュート練を中断して駆け寄ってきた。
「おい夕陽」
「なんだ?」
「お前ちっとサボりすぎだ」
『佐藤友輝』
俺の1番の親友。
俺がバスケ部入ったのもこいつにすすめられたから。
「今日は超絶眠かったんだよ」
俺はそーいってバスケットボールを友輝に向かって投げた。
「……それに今日はサボってよかったしな」
「なんかいったか?」
「なーんも」
こいつにバレちゃーめんどくせーことになるかんな。
今日は本当にサボってよかった。
あいつに会えたし、なにより喋れたからな。
『明日も会えるかな。』
そう呟きながら俺は体育館の窓から夕日を見た。
