✱オレンジ✱


「君が立花めいちゃん?」

佐藤先輩が話しかけてきた。

「あ、はい。1年D組 立花めいです。」

学年とクラス言わなくても良かったな、ってあとから思いながら佐藤先輩なんで私のこと知ってるんだろうと考えた。


「友輝ナンパはよくないよ」

夕陽先輩が言った。


「めいちゃん可愛いね。夕陽もそりゃー惚れるよな」

「お、おい!」


え?なに?え?
頭の中がグルグルしちゃってこの短時間で整理ができなかった。
私はなにがなんだかわからなくなり呆然とした。

でも本当はもう一度聞きたくなるほどだった。
夕陽先輩が惚れる?私に?

妄想でもいいと思えた。

嘘でもいいと思えた。


「めい、こいつが言ったこと冗談だから気にすんなよ?」

冗談…?だったのか。
がっかりじゃすまないくらい落ち込んだ。
もしも夕陽先輩が私を好きだったら。

この気持ちも簡単に言えるのかな?



「めい悪い。俺ら部活に戻るな。」

「部活、頑張ってね。」

「あっ。そうだこれ。」

渡されたのはノートの切れ端だった。
2つ折りにされていた紙をひらくとアドレスが書いてあった。

「いつでも連絡して」



「そろそろ行くぞ」
佐藤先輩の言葉で夕陽先輩は教室からでていった。

それを追いかけるかのように佐藤先輩も教室からでていった。