あれ、俺なんでこんなとこにいるんだ？
りぐって誰だ？俺ってだれだ？おもい出せない

「あの……」

俺はそんなことを考えていたらとっさに女の人に喋りかけていた。

「ん？どうしたの陸？」

もう女の人は安心して泣き止んだようで俺が抱き寄せた状態のまま答えた。

「あの、聞きたいことあるんですけど…」

「聞きたいこと？何でも聞いていいよ？」

「じゃあ…ここどこですか？あなたは誰ですか？」

「え……」

ん？なにかまずいことを聞いてしまったのだろうか。

「もしかして覚えてないの？」

そういえば俺ほんとに何も覚えてない。俺が誰なのか。俺を誰が産んだのかも。
思い出そうとしたら頭が痛くなってくる。

そんな事をかんがえていたら女の人は語り出した。いままであったことも。

「ここは私の部屋。私はあなたの彼女。の桃花。
去年夏私達はデートしててそのとき私達は怖い人たちに襲われたの。それで私を助けるために陸が犠牲になって連れていかれちゃったの…
それからずーっと陸は行方不明になっていて…私のせいで……」

「その陸ってやつは俺か。」

なんだ、りぐじゃなくてりくか。

「見つかって良かった。ほんとに良かった…」

そう言うと女の…いや桃花はまた泣き出しそうになった。

すると俺はまた何故かこいつを抱き寄せた。