彼女の口がゆっくりと開く。

「・・・・・今までごめんね、ありがとう。」

そう、かき消されてしまいそうなほど小さな声で言ったのだ。

それから彼女はまた、下唇を噛み締めた。


「違うっ」

僕はいつの間にか大声で叫んでいた。