「……希結羽別れ「別れてなんかやらない。」」



意を決して、別れようって言おうとしたのに、それを遮られた。



顔を上げた希結羽は、泣きそうで



「俺も、どんなに弥菜が素直じゃなくても好きだ。

世界で一番弥菜が好きだよ。
だから、そばに居てくれよ。」



アッシュブラウンの髪が、窓から入ってきた風で揺れる。



「っ。うんっ!」