まだ、好きで居てくれてますか?

「……うん。」



「それで、浮気のフリをしていくうちに、小阪が俺を好きになったって言い始めた。
最初はまさかって思ってた。
けど、俺んち泊まり来たりとかして…、後に引けなかった。

ごめん。」



希結羽は顔を伏せて、両手を重ねて拳を作った。



その手に私は、自分の手を重ねる。



「私ね、多分、どんなに希結羽に裏切られても、嫌いになれないと思う。

だって、小さい頃から一緒で、癖だって知ってる。」



両手を重ねて拳を作る時は、何かを決心した時。