〜高校一年4月〜

待ちに待った入学式!
憧れの超難関高校の昴高に私、桃は合格です!

「もっち合格したからって喜びすぎw」
「てか、スカートめくれてっけどー桃ちゃんw」
「うるせぇ」

後ろから聞こえてくるのは小学校からずっと
一緒の仲良し友達。
遥香、礼央、瞬。

「だって嬉しいんだもん!ってえっ!?」
慌ててスカートを直そうとしたら礼央が
クスクス笑う。
礼央が笑う時はいつも嘘をつく時だ。
「礼央ーーーっめくれてないじゃん!」
案の定、私のスカートはひらりとも
めくれてなかった。
「ぷはっwww桃ちゃん信じ過ぎなwww」
「…っw」
礼央と遥香まで笑い始めた。
「もおおおおー」と私は言いながら横目で
瞬を見た。
すると瞬は可哀想だなというかのような
哀れんだ目でこちらを見ていた。
「瞬ーーーー二人共がバカにするーー!」
助けを求めた瞬間、「お前らうるせぇ」
クールな瞬の一言で二人の笑いが止まった。

「なんだよ、瞬ーもっと笑えよー」と
礼央が言うと「今のどこで笑うんだ?」と
言う瞬はこの仲良しメンバーでも
一番冷静でかつ…

私の片思いしてる大好きな人。