『ここ、どこかわかる?』




先生の威圧的な言葉に小さく肩を震わせる。




『保健室……です』


『そうね、保健室』




にこっと笑う先生に合わせ私も無理に笑顔を作る。




『だからね?元気ならさっさと授業に戻りなさい!!』




バンッ!と、荒々しい音を立て扉が閉まった。


保健室から締め出された私たちは、その様子を他人事のように見ながら唖然とし、やがて二人で顔を見合わせ声を上げて笑った。




『――はぁ、面白かったね』




と、言って彼の方を見るけど保健室であったことを思いだすと、また恥ずかしさが戻ってきて俯く。


彼も、私の不自然さにそのことを察したのだろう。


無言のときが少し続きやがて、声を上げたのは彼の方だった。




『付き合いたい』




彼の言葉が私の心臓を逸らせる。