思い出の悲しみ




ふと携帯をみると、
10時32分 パパ 51秒


とあった

パパからの留守番電話だ。
私は深呼吸をして携帯を耳に当てた








「もしもし、美弥か?」

そこには優しいパパの声



「パパッ・・・」
自然と溢れる涙




「美弥、これが最後になるかもしれないが、よくきいてくれ
さっき三回目の爆発があった。
多分次の爆発でこのビルは倒れるかもしれない。

最後の最後まで、美弥に何もしてあげられなくてごめんな、
この環境でよく生きてこられてたと思う。
美弥、お前は強い子だ。
生まれて来てくれてありがとう。

パパ達の子になってくれてありがとう。

パパは美弥が何をしても、何を言ってもずっと愛している。
忘れないでくれ、美弥は1人じゃない。

じゃあね、幸せになってくれ、」