外国のパーティーや舞踏会等ではあるのかもしれない、でも学校や家では避けられたり、嫌がられたりしている。

今日も無駄にでっかくて広い廊下を歩く。

物心ついた時からお母さんやお父さんの事を知らない。

ただ英才教育をうけて、10ヶ国語を覚え、高千穂の名に恥じないように礼儀作法を叩き込まれた。

─私の名前は高千穂緋月(タカチホ ヒツキ)

漆黒の髪と炎より紅い緋色の瞳。まさに、な名前だ。


お母さんやお父さんの事以外は無知を許されない日々。

私は親族の操り人形。

悲劇のヒロインには成れそうにないな。