サッカー王子に溺愛されます



「もしかして翔平まち?」



「うんっ。いっしょに帰る約束してるの」



「そっか。じゃまた明日」



「バイバイ!」




自転車通学らしい大野くんに手を振る。



そういえば、大野くんと翔くんって幼なじみだっけ。


ということは小さいこほの翔くんをたくさん知ってるってことだよね。


今度、大野くんに翔くんのことを聞いてみよっと。



そう密かに決めていると




「お待たせっ」




部着から制服に着替えてきた翔くんが自転車に乗ってやってくる。




「あれ翔くん、今日は自転車?」



「うん。今日は雄大と朝いっしょだったからね」



「そうなんだ」




いつもは徒歩だけど、大野くんと来るときは自転車だったっけ。


そういえば前にも自転車だったときもあったなあ。