「...アンガス、荷物をそれぞれ部屋に運んでおくれ」


お婆ちゃんは、お婆ちゃんの後ろに礼儀正しく立っていた執事のアンガスにそう言った。


「かしこまいりました、アビゲイル様。...ではお荷物を一度預からせていただきます」


アンガスは皆に聞こえるように大きな声で言った。


「アンガスさん、私も手伝います」


私はアンガスさんだけで荷物を片付けるのは大変だろうと思い、アンガスさんに駆け寄った。


「それは頼もしいお嬢様ですね。では、お言葉に甘えます」


私たちは荷物を持って、応接間を出た所にある階段を上がった。