「旦那様。今晩の夜会は順調ですわ。何人かの招待客に旦那様の居場所を聞かれたので、調子が悪くて自室で休んでいる、とお伝えしてまいりました。」
艶のある長い黒髪。
そこから誰もが見惚れるほどの笑みをのぞかせる女。
「ああ、助かるよ。私は今、夜会の相手はしてられないからね、」
旦那様、と呼ばれた男から伸びた手で喉を撫でられてうっとりと目を瞑る。
ん、と時々声を漏らすその姿に、周りの男達は誰もがにやりと笑みを浮かべた。
「そう。夜会なんかの相手はしてられないからね。」
その手を止めたかと思うと、今度は私。
彼の膝の上に収まる私に手を伸ばして、両手で愛おしそうに包み込む。
「さあ、皆様。始めましょうか、」
ここは、夜会の行われる旦那様の屋敷。の、地下部屋。
