「ふ~ん…"蝶"って言うのか。
おけ。わかった。俺の名前は"金堂 龍"
(こんどう りゅう)だ。
覚えとけよ。お前の"婚約者"だ。」

「………。はっ?」
いっ今何て言った……。
さっき婚約者って……。

「あっ?何度も言わせんな。
俺はお前の婚約者だっ言ったんだよ。」

あっ…。やっぱり言ったんだ…。
嫌々。何平然と言ってんだうち!
どう考えたって無理だろ。絶対。

「嫌。無理だから。
考えてみろ。お前は……」うちが言おうとすると

ドン!!

はい?何でうち壁ドンとかいうやつされてんの?と思っていると…。

「龍…。」

「はっ?」
いきなり何を言い出すかと思ったらそんな事でこんなことされんのかよ…
うちが嘆いていると…

「龍って呼んでよ。」と耳元で甘い声で囁かれた。

そんなことに慣れていないうちは当然のようだが顔が真っ赤である…

「わゎゎ、分かったから離れろ!!」
慣れていないから噛み噛みだし/////

「ふっ…。 何真っ赤になってんの。
可愛いな蝶は~ニヤニヤ」

てかこいつ余裕過ぎるだろ!
何かめっちゃむかつくわ
「うっせぇ! そんな事どうでもいいから
離れろよ!」

「無理。」

はぁ?こいつなんで離れないんだよ!
そうイライラしてたら

「龍って呼ぶまで離れるかよ」

「なんでうちが呼ばないとダメなんだよ
意味わからん!」
うちがそう言ったら

「へぇ~? そんな事言ってるうちも今のうちだな(笑)」

「はぁ?お前何言って……」

「見るからに蝶って男慣れしてないよな。」

ギク!!
そうですうちはこの16年間男の子た付き合ったことが無いのです……。

「だから何だって言うんだよ……。」
別に男慣れしてなくても生きていけるから
そんなの必要ねぇだよ!!

「じゃあ、こんな事もされた事ないんだよな~(笑)。」