リタイム ーre-timeー

「春…………っ」

天国に来て最初に聞いたのは
母の悲痛の叫びだった。

気がつくとそこには私の笑った顔が飾られていた。




そして_____


ずっと見ていた。


泣き続ける家族を。
泣き続ける友達を。


でも、

誰も私の姿を見ることはできない。
話すことも。



それなのに、どこか暗くなってしまったみんなを見るのはとても辛くて……

見ていたって何もできない。

私のせいで
家族が、友達が、苦しんでいる。


そんな罪悪感と苦しみを
感じるだけなら…………





もう見ない方がいい。




そうして、私は見ることをやめた。

最後にみんなの姿を見たのは
半年も前のことだった。




思い出すのでさえ、

こんなに辛いのに______







「あっ、えっと…」

我に返って神様に大声をあげてしまったことに気づいた。


「し、失礼な態度とってすみません。」

頭を下げて謝った。


「でも……これが、私の気持ちです。」

顔をあげて黒い網の向こうを見つめた。



「1年間だなんて……
また別れが辛くなります。

せっかく天国で立ち直ってきてたのに…
また、あの頃みたいな思いをするのは嫌なんです…。」


神様は黙ったままだった。



「じゃあ…失礼しました。」


軽くお辞儀をして、部屋を出ようとドアノブに手をかけた。

すると、

「待て。」


急に神様が口を開いた。