検事「ホントどうとでも言うよなぁ。だいたい、バナナで本当に足とかって滑るんですか?」

弁護士「滑るでしょう。漫画とかでよく滑ってるじゃないか」

検事「それ漫画でしょうが」

弁護士「現実で滑るから漫画になったんでしょう?」

検事「滑るかなぁ」

弁護士「滑る。絶対に滑る」

検事「えらい自信じゃないですか。滑ったことあるんですか」

弁護士「ある」

検事「あるんですか?!」

弁護士「ある」

検事「じゃー、実演してみせて下さいよ」

弁護士「え」

検事「今、私、バナナ買って来ますから、ここの床で滑ってみて下さい」

弁護士「何でそんなことしなくちゃいけないんだ!」

検事「だって滑れるんでしょう?」

弁護士「滑れますよ」

検事「じゃあ、滑ってみて下さいよ。百聞は一見に如かずだ。じゃ、買って来ます」

弁護士「もう、審議始まりますよ?」

検事「裁判所出たとこすぐにコンビニありましたよね。あそこにバナナがあった筈だ」

弁護士「もう始まりますよ審議!!」

検事「ダッシュで行ってきます!」

弁護士「そんなに頑張らなくていいだろう!!」

検事「行ってきます!」

弁護士「行くな!」


検事、ダッシュで出ていく。
しばらくして、検事、息せき切って、帰ってくる。
手にバナナ。


検事「はあはあはあ、買って来ましたよ、バナナ…」

弁護士「早いな…」

検事「高校の頃、陸上部だったんで…。…さ、滑ってみて下さい」

弁護士「…わかったよ」

検事「わざとはダメですよ?」

弁護士「…わかってるよ」