「ちーっす!みんな、元気??」

驚いた私達は、人物が把握できた時点で目をそらした。

「なんだ、涼か…。」
「ちょ、ちょ、ちょっと、なんだよ?カンジワリィなぁー。」

長い金髪を首元でくるくる指で触りながら、涼は言った。

「皆!良い知らせを持ってきたぞ~!」

高いテンションが「うざい」と感じていた、私と美穂は呆れながら涼を見た。


「じゃじゃーん!ボーカルを連れてきました!!」


「!!!え”―――!?」

私と美穂の声が重なる。

ドアが開き、中に男性が入ってくる。
涼は、はしゃぎながら嬉しそうにしている。


「森岡さんでーす!」

森岡さんは、軽く挨拶すると椅子に腰掛けた。

「俺のバイトの友達。この人も高校1年生だよ♪」