ガチャーン!

「すいません!!」

どうにかぐちゃぐちゃの顔を整えて
バイトに戻ったけど
休憩中のショックが大きすぎて
全然集中できず、グラスを割ってしまった。

「透子ちゃん、どないしたん?さっきから3個目やで・・・」
いつも優しいマスターもさすがに呆れ顔・・・。

「すいません・・・」
「今日はもういいから、上がり」
時間は5時、まだ1時間ある!
「大丈夫です!」
「アカン」
マスターが首を横に振って
「調子悪い日もあるわな」
私のアタマをぽんってする。

「今日はイブやし、デートのことでアタマいっぱいか?」
ちょっとちゃかすように言われたそのセリフに
合コンのことを思い出した。

アカンわ・・・
合コンなんて行けるような気分じゃない・・・・・・。

マスターに何度も謝って
言葉に甘えて上がらせてもらうことにした。

とりあえず、まきちゃんに連絡を入れる。
合コン、行けんようになったって・・・。
まきちゃんは私の異変に気付いたんか
「分かった」
とだけ言ってなにも聞かんかった。
今度、ちゃんと説明しやなアカンな・・・。