ごめん、まきちゃん・・・。
私、ホンマは気付いてる。

日に日に
謙司さんの存在が
私の中で大きくなってること・・・・・・。

あのあと
謙司さんの“ビジネス”携帯が鳴って
横暴な上司に『すぐに帰って来い!』って言われたらしい。
すぐゆうても・・・新幹線で3時間かかるんやけどな。

あの日は・・・もう全部仕事終わって
こっちへ来る最後の日やってんて。
最後にクリスマスツリー見れたし
お気に入りの見晴らし台にも行けたし
私ともいろいろ話せて楽しかったって言ってくれた。
この街でイヤなこともあったかもしれんけど
あんな女の子とお茶したな。とか
時々思い出してくれたらうれしいなぁ・・・なんて思ってる。

そやから、もう会うことはないし・・・
たぶん、この気持ちが謙司さんの言ってた
“次への糧になる!”
やと思うねん。
だから、謙司さんへの気持ちは
これ以上大きくならんうちに封印するって決めた。
なにより、謙司さんみたいな大人の男の人に
子どもの私なんかが適うわけない。
それこそ、対象外もいいとこやろ!


「なぁ!前、まきちゃんゆうてたやん?合コンセッティングしたるって」
「え、あ・・・うん」
「私、行ってみようかなぁ?」