最近、バイトを増やしたハル君とはなかなか会うことはできなかったし
それにハル君もハル君で
彼女に気を使っているせいか
私との間に距離がうまれていた
私自身としては、ハル君に会えない寂しさもあったが
何よりも
自分以外の誰かに恋する彼をみるのは辛いので
それはそれで好都合だった
1人の時間が増えたこともあり、塾に通い始めた
もしかしたら、自分の失恋から目を遠ざけたいだけかもしれない。
そうとはしらない両親は
私の塾通いが良い傾向だと大喜びした
お母さんは
夜遅くまで塾で勉強する私を想ってか
夕ご飯も持たせてくれた
その夜はちょうど塾の帰りだった
薄手のブラウンのロングコートを着た彼女は
ハル君よりもずっと歳上で
サラリーマン風のスーツ姿の男とラブホテルに入った

