「これで、美嘉 安心するな。
ずっと、未来ちゃんのこと 気にかけてたから。」
お姉ちゃん、心配性だからね。
「これで、残る心配は実希だけだ。」
実希 っていうのは、お姉ちゃん。
美嘉が1番上、実希が2人目のお姉ちゃんなんだ。
実希とはここ数年 会ってないし、電話番号も知らないから 喋ってもいない。
海外でボランティア活動とかをしてる、って聞いたけど どうなんだろう⁇
分かんないけど、元気にしてるといいな……って思う。
「実希は昔っから、あまり人と関わったりしてなかったからね。
どうなんだろう。」
まぁ……私が言えたもんじゃないけど、実希お姉ちゃんは 友達とか少ないよね。
「私も付き合ってる人くらい、居るし。
酷いよね、お父さん お母さん。」
「お姉ちゃん⁉︎」
数年ぶりに実希お姉ちゃんを見た。
「なんか、肌 黒くなったね。」
美白だったお姉ちゃんの肌が小麦色に焼けている。
「あー……うん、そうだね。
今 私、オーストラリアで仕事してるから。
日本と季節反対だから、この間まで 夏だったんだよ。
私、日焼け止め嫌いだし そのままにしてたら 焼けた。」



