「すぐに婚姻届を出しに行くの⁇
結婚式はいつにするの⁇」
「……結婚の日と結婚式の日を同じにしようと思っています。
式場はもう予約しています。」
お母さんの質問に淡々と答える燕。
「え⁇私、聞いてないんだけど。」
「うん、俺も言ってない。
家に帰ってから、ちゃんと話すよ。」
「ちょっと待った。」
お父さんが割り込んできた。
「もうすでに同棲しているのか⁇」
あー……っと、言ってなかったっけ⁇
「お母さんたちが海外 行った時から、燕の家に住んでるよ⁇」
「そういう大切なことは言いなさい。
何で、今まで 言わなかったの⁇」
いや、ただ単に忘れてただけなんだけど。
「……ごめんなさい。
言ったつもりになってた。」
「ごめんなさいね、燕君。
未来、今まで たくさん迷惑かけてたでしょ⁇」
「いえいえ、そんなことないです。
僕が未来に迷惑をかけてたくらいですから。」
……まぁ、確かに。
燕、朝 弱いから朝から起こすのに一苦労だし、リビングのソファでテレビ見ながら寝るし、それで風邪引いたりするし、寝る時もやたらとくっついてきて 寝にくかったりするし……。
でも、ここで "本当にね。" とかって言ったりしたら、話の方向性 変わっちゃう気がするから 口出ししないけど。



