燕が普段 恥ずかしがって言わない本心をいってくれた。
私もそのお返しに……っていうわけではないけど、ちゃんと自分の気持ちを伝えたい。
「そうか……、そこまで悪い人ではないのかもしれないな。
では……燕君……かな⁇
2人の結婚を認める……その代わりに1発 殴らせてもらってもいいかな⁇」
……話の方向、可笑しくない⁇
「いや、何で⁇」
呆気にとられて、何も反応できていない燕ではなく、私が聞き返した。
「透哉君にもさせてもらった。
大事な娘を嫁にやるんだ。
1発くらい殴ったとしても、いいだろ⁇」
「……構いません。」
お父さんが座っていた燕の胸ぐらを掴んで、頬を殴った。
でも、想像していたような派手な音が出たりすることはなかった。
ペチー
「……弱いだろう⁇全く、痛くないだろう⁇
こんな男でも、今まで お母さんを養い 子供も育てることができたんだ。
燕君なら、きっとできる。
結婚、おめでとう。」
「ありがとうございます。」
燕は速攻で頭下げた。



