「燕、良かったね。」

「うん。」

燕は笑顔で頷いた。

「用意が整いましたので、中へどうぞ。」

式場の方がそう言われたから、全員が中へ。

……やっぱり、綺麗だ。

翔平さんと希美さんが私と燕の近くまで来られた。

「おめでとう、未来ちゃん すっごく可愛いよ‼︎」

「ありがとうございます。」

「燕、楽しんでるか⁇」

「おかげさまで。」

ハハッーと笑っている男子陣。

披露宴を行う場所を改めてみてみると……あれ⁇
人が増えてる気がするのは……私だけかな⁇

燕の腕をツンツンした。

「ん⁇」

燕は反応してこっちを向いてくれた。

「人、増えてない⁇」

「……あれ⁇
先生がいっぱい居る……よな⁇」

「だって、空良と修也とかもいるよ⁇」

私と燕は呼んでないのに……。

「あー、翔平⁇」

「何。」

「招待したの、翔平⁇」

「あぁ。」

……マジか。
ってか、よく 私の交友関係まで分かったよね。

あっ……、私のことを見つけた空良が走ってきた。

「みーーーくーーー‼︎」

へ⁉︎
もちろん、そのままドーン……って。

燕が支えてくれたから、転けはしなかったけど……痛いよ。

「未来、お腹 大丈夫か⁇」

「大丈夫、元気に私のお腹 蹴ってるよ。」

燕は安心したような顔をした。

「幸田、気をつけろ。」

「えっ、なになに⁉︎
お腹に赤ちゃん居るのー⁉︎」

空良、燕の注意 聞いてないし。

「うん、いるよ。
お腹 触ったら分かると思うけど……」

言い終わる前に空良は私のお腹に手を当てていた。

「わぁ……ホントだ‼︎
未来 メッチャ蹴られてる‼︎」

なんか、その言い方だと 私がボコボコにされてるみたいじゃん。

赤ちゃんがお腹を蹴る度に、 "あ……ここにちゃんと居るんだな" って思えるから、いいの。

たまに痛いときあるけど……可愛いし、許せる。