「燕ー、何処ー⁇」
この家の形はL字型なんだ。
玄関があって、廊下があって……そこの廊下に面している2つの部屋があって、リビングがあって リビングの向こう側に2つ部屋がある。
こんな広い家に燕が1人で住んでいたんだな……って思うと確かに豪華だと思う。
でも、ここ郊外だから 土地もあったみたいだし 安かったみたい。
燕がそう言ってた。
「ここに居るー。」
燕の声が聞こえたのは 玄関とは反対側。
リビングに接している部屋の片方。
この部屋は 燕の部屋。
仕事に関することとかをする部屋。
「入るよ⁇」
「はーい。」
燕はパソコンを触ってた。
多分 仕事関連なんだと思う。
「何処で寝る⁇
実希 何処で寝ればいいと思う⁇」
「んー……、実希ちゃんと未来が寝室で寝たら⁇
俺、やらないといけない作業 たくさんあるから ここで寝るかもしんない。」
……布団とかないじゃん。
「風邪引いちゃうでしょ。
私が前の家の時に使ってたの布団が多分あるんだけど、それ使う⁇」
4〜5ヶ月 放置したままだったから、綺麗かどうかは保証できないけど。
「あー……、うん。
掛け布団か毛布だけ 出してほしい。
カーペット引いてるし、その上で布団被って寝るだけでいいや。」
「了解ー。
じゃあ、持ってくるね。」
私が部屋から出て行こうとすると、
「待って。」
手首を捕まれて 素早く ドアにドンーってされた。
体勢的には……これは 壁ドン⁉︎
初体験、って訳じゃないけどさ。



