「その間、未来はずっと燕君に付き添っていたのか⁇」
「んー……まぁ、そうかな。
毎日、お見舞いには行ってたよ。
時々 酷いこと言われてたけどね。」
お父さんの質問に答えるのは私。
「酷いこと、って例えば⁇」
実希……そこはのってくるところじゃないんじゃないかな⁇
ちゃんと答えるけどさ……。
「何個かあるよ。
"生徒が軽々しく俺の名前を呼び捨てするな。
敬語を使え。"
"寝たいから、早く帰れ。"
"お前がいると、落ち着かない。
何処かへ行け。"
"……正直言うと、面倒なんだよ。"
"もう2度と来るな。"
とかかな⁇」
思い出せば、他にもあるのかもしれない。
「結構、酷いね。
正直、予想以上に酷いわ。
相手のこと 思ってたとしても、これは言いすぎでしょ。」
「でも、私は 燕 記憶喪失してる……って信じてたから 仕方ないかな⁇って思ってた。」
「……記憶喪失⁇」
えーっと、このことは話してないよね。
「燕が記憶喪失してる、っていう嘘ついてたの。」
「結構、メルヘンチックだよね。」
実希が若干 引いてる感じで言った。
「でも、事故にあって 3ヶ月も目 開けてなくて、片足 動かなかったら 信じちゃうでしょ。」
信じちゃうと思うよ。
「いや、そんなことになったことないから。」
まぁ、そういう人が多いとは思うけど。



