実希にそうやって聞かれた瞬間、燕の顔がすごく赤くなった。
「燕の顔 タコみたい。」
そう言うと、実希がプッーって吹き出した。
私もつられて笑う。
「いや、人の顔 見て笑うのは止そうよ。」
透哉さんが やれやれ みたいな感じで私と実希を見てる。
馬鹿にされてる⁇燕は全く状況についていけてないみたい。
「燕ー、生きてる⁇」
燕の鼻と口を塞いでみた。
みるみるうちに赤くなっていく顔。
「未来ちゃん、放してあげて‼︎
死んじゃうよ‼︎」
あ……それはダメ‼︎
私は燕の鼻と口から手を離した。
「プハッー」
ビール 一口目を飲んだあとのおじさんみたいな反応。
「今の方がタコみたいだったよ。」
「嘘⁉︎あんま、見てなかった。」
「写メ撮ったら良かったな……」
「私も見たい‼︎」
「それならさ……」
「「もう一回 すればいいんだ‼︎」」
口々に話す 私と実希。
もう一回、燕の鼻と口を塞ごうと手を伸ばすとそのまま 手を引かれて、燕の腕の中に入っちゃった。
「2回も同じ手には乗らないよ⁇」



