やることなすこと幼児っぽいが、実は瑠璃は高校一年生で、変声期はもう終わっている。
身長は148㎝しかないが……。
「瑠璃、抱っこしてあげるからこっちこいっス!」
銀がそういうと、ぴょこぴょこと瑠璃は銀に寄っていく。
そして、抱き上げて貰うと、南乗をじぃーっと見た。
「ん?どうしたの?」
その視線に気付いた南乗が、瑠璃に問いかける。
「…監視カメ、ラに、人いた…」
「え?ここにくる?」
「た、ぶん」
サアーと、顔が青くなる。
すると、ガチャと音をたててドアが開く。
「……おい。依頼人くるぞ」
美青年――紬(ツムギ)はいった。
皆が奥のドアへと入っていく。
そのなか、銀に下ろしてもらいボーッと突っ立っていた瑠璃を紬が抱き上げる。
「南乗、依頼人の相手、よろしく」
紬の言葉に、南乗が頷く。
それと同時にドアがノックされ、開く。
南乗はニコッと微笑んで、言う。
「復讐屋へ、ようこそ」
──ここは復讐屋。
今日は誰が復讐をたのみにくるのかな。